花の途中と世界のかけら

2019.12.1ー12.15

陶人形/にしおゆき
植物アップリケ/則武有里
ある日、則武さんのお花のアップリケを見せてもらってすごく驚きました。結構長いお付き合いですのに全然知らなかった有里さんのアップリケ「ぜんぶ途中なの」と恐縮されてましたが、そこが良いのですよ!とかなんとか言ってやっと貸してもらえることになりました。

それはとても美しいものでした。美しくて尊くてそしてどこでも見たことがないものでした。私は動揺して感動しました。いつまでもいつまでも見ていられるその花の形、茎の伸びよう、葉っぱのねじれまでが、日本や外国の古い布で細やかに表現してありました。縫い付けてあるものも糊で貼っただけのものもあってとても繊細で販売するとかそういう目的でつくられたものじゃないのは一目でわかりました。
私では役不足なのは明らかなのですが、彼女の作品と一緒の部屋に人形を飾ってみたくなりました。この世で一番美しくて尊くて贅沢なものは誰かのためやお金のために作られるものではないと私は思っています。それは誰かがこの世界でたった一人の自分自身のためにひっそりと作られるものです。そんな密かなお城みたいな大切なものをお貸しくださる則武さんに感謝をいたします。そんなわけでアップリケの販売は致しませんが「花の途中と世界のかけら」本展覧会をできるだけ多くのお客様に見ていただけたらと思っています。
世界はいつでも途中までしかないのです。私もかけらをせっせと作ります。 にしおゆき

ティザーヌ・インフュージョン

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